出生数等に関するQ&A

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  1. 今回の都の出生数(速報値)増加はもっぱら周辺3県からの出産予定者の流入によるものではないか?
    東京都において出産年齢のピークは、30代であり、全体の7割を占めています。都の年代別の転出入の状況をみると、20代は一貫して転入超過である一方、出産年齢のピークである30代は、コロナ禍以降転出超過となっています。
    30代の転出超過を地域別に見ると、主に周辺3県(神奈川県、埼玉県、千葉県)への転出超過となります。
    また、今年度の都の意識調査によると、都への転入理由で「出産」は0.7%でした。住民基本台帳移動報告(総務省) や都の意識調査には、「出生数増加がもっぱら周辺3県からの出産予定者の流入によるものである」との仮説を裏付けるデータは見当たりません。
画像:年齢層別出生数の割合や都の転出入状況の推移等
  1. 東京は、都外から若い人が流入しているが、都内で結婚することが難しいから、少子化が加速しているのではないか?
    都内の婚姻数(速報値)は、2024年に増加に転じ、2025年も4.8%増と、2年連続で大幅に増加しました。
    婚姻数(速報値)の全国に占める都の割合は、2015年が14.3%であったのに対し、2025年では 16.8%まで上昇しています。   
    全国の婚姻数(速報値)も増加していますが、2025年の婚姻数(速報値)増加分(5,657人)のうち、7割が東京都での増加分(3,911人)となります。
    こうしたことから、東京が「出会いの場」となっており、全国の婚姻数(速報値)増を牽引しているといえます。
画像:2年連続で大幅な増加や都が全国の婚姻数を牽引しているグラフ
  1. 都の子育て支援策により都外からの人口流入を促進しているのではないか?
    都はこれまで、「経済的支援」のみならず、「子育てと家庭の両立支援」、「相談支援」など、人を中心に据えた先駆的で切れ目のない支援を多面的に展開してきました。
    今では、都内に居住する子育て層の約9割が、「住んでいる地域が子育てに良い場所である」と回答しており、その割合は2年連続で増加しています。都からの0歳から14歳までの子供の転出は、2022年以降大幅に減少しており、都の子育て支援策が、子育て中の都民の定着につながっているといえます。
    また、都への子供の転入は、2021年以降横ばいとなっており、都の子育て支援策が、都外からの人口流入を促進しているわけではないことが分かります。
    都の子育て支援策は、都外からの人口流入を促進しているのではなく、都民の定着を促進しており、東京で子供を持つことに対する「ハードル」を下げているといえます。   
画像:先進的で切れ目のない支援を多面的に展開等
  1. 都の潤沢な財政力によって、子育て世帯への経済的支援を強化してきたことで、他の自治体との格差や不協和音が生じているのではないか?
    各地域が抱える課題や状況を踏まえ、それぞれの自治体が必要な行政サービスを展開していくことは、地方自治の基本です。都は、徹底した事業見直しで財源をねん出し、山積する課題に対して優先順位をつけながら取り組んできました。  
    また、都の子育て支援は、経済的な支援策のみを強化しているのではなく、人を中心としたシームレスな支援策を多面的に展開しています。具体的には、保育等の待機児童の解消や育業の推進等といった、仕事と家事・育児の両立を後押しする取組、出産前後の伴走型の相談支援や子供・子育てメンター「ギュッとチャット」等の、出産・子育てに関する不安に寄り添った支援策など、幅広い施策に分野横断的に取り組んでいます。  
    018サポートや高校等授業料の無償化など、都が先駆的に取り組んできた施策は、国にも大きな影響を与えています。日本全体の若者が明るい将来展望を描けるよう、都の先駆的な取組を全国に波及させ、国を挙げた取組に発展させることが重要です。  
    このため、都はもとより、国全体としての少子化対策の推進に向け、国との連携を一層強化していきます。
画像:都の主な結婚・子育て支援策(令和8年度予算)
  1. 東京都ではこれまでにどんな少子化対策を行ってきましたか?
    これまで都では、一刻の猶予もないとの認識の下、 「望む人が安心して子供を産み育てられる社会」を実現するために、出会いから結婚、妊娠・出産、子供の健やかな成長に至るまで、切れ目ない支援を展開してきました。2024年5月に実施した都の調査では、都内に居住する子育て層の約9割が「東京は子育てしやすい」と実感していることが分かりました。さらに今年度(R7年度)からは、新たに無痛分娩費用への助成や保育料の第一子無償化にも取り組みます。
    また、都の018サポートが国の児童手当の所得制限撤廃につながったほか、私立学校を含む高校等授業料の実質無償化や給食費の負担軽減についても国会で議論が進められるなど、都が国をリードし、社会に大きな流れを作っています。
住んでいる地域が子育てに良い場所であると回答した人の割合図
各事業の詳細はこちらをご覧ください。
  1. 東京都の出生数の増加につながりうる指標については、近年どのような変化が見られましたか?
    東京都内においては、出生数の先行指標とも言われる婚姻数の増加、「結婚や子供を持つことへの経済的な不安の軽減」につながる若者の雇用環境の向上、男性の育業取得率の向上など、出生数の増加につながりうる明るい兆しが見られます。

    【婚姻数】
    都は、一刻の猶予も許されないとの認識の下、「望む人が安心して子供を産み育てられる社会」の実現に向け、ライフステージを通じた切れ目ない政策を国に先駆けて展開してきました。少子化問題を取り巻く環境は、依然として厳しい状況にありますが、都内では、出生数の先行指標とも言われる婚姻数について、2024年の件数が前年から6%以上増加し、「明るい兆し」が見えてきています。
婚姻数の推移の折れ線グラウ及び婚姻率の棒グラフ
【若者の雇用環境】
少子化の要因は複合的であり、社会のファンダメンタルズが複雑に絡み合っています。若者が、日本の社会経済や自分自身の未来に対して、明るい展望を抱けなくなっていることもその一つかもしれません。
また、東京都「令和6年度若年層及び子育て世代を対象とした意識調査」によると、「結婚するつもりはないと思う理由」「予定の子供の数が理想的な子供の数より少ない理由」について、経済的な事由が上位にあります。

少子化対策においても「若者世代を中心とした、結婚や子供を持つことへの経済的な不安の軽減」は重要な要素です。こうした観点で関連データに着目すると、大学卒業者の就職率の向上や初任給の増加など、若者の雇用環境は上向いており、「明るい兆し」が見て取れます。
若者の雇用環境に関係する図4枚
【男性の育業取得率の向上】
「夫の家事・育児時間が長い夫婦の方が、第2子以降の子が多く生まれている」という調査結果※もあり、男性の育業取得率は、出生数の増加につながりうる重要な要素です。
こうした中、都内民間企業に勤める男性の育業取得率は、50%を超えました。既に働いている方だけでなく、 就活生の8割以上が、「育業」を重視するなど、育業が ”あたりまえ” になりつつあります。
※厚生労働省「第11回21世紀成年者縦断調査(平成24年成年者)」より
男性の育業取得率等の図
  1. 少子化の指標としてよく取り上げられる「合計特殊出生率(TFR)」とは何ですか?
    少子化の指標としてよく取り上げられる「合計特殊出生率(TFR:Total Fertility Rate)」は、1人の女性がその年次の年齢別出生率で、生涯に出産すると仮定したときの子供の数に相当する指標です。この指標は、出生数が変わらなくとも、様々な要素(出産年齢のピーク・女性の人口移動など)の影響を受けて変動するため、単純な都道府県間の比較には適していません。

    ・生まれる子供の数が同じでも、出産する年齢層が異なると合計特殊出生率は変わる
    例えば、女性の人口構成比が同じ自治体Aと自治体Bにおいて 全体の出生数が同じでも、出産年齢のピークが異なると合計特殊出生率が変わります。
合計特殊出生率に関する図①
・生まれる子供の数が同じでも、女性の人口移動が生じると合計特殊出生率は変わる
合計特殊出生率は分母である女性人口に未婚者も含むため、未婚女性が多く流出する地方型では合計特殊出生率は高い数値に、未婚女性が多く流入する都市型では合計特殊出生率は低い数値になります。
合計特殊出生率に関する図②
データの詳細はこちらをご覧ください。
  1. 東京都はなぜ合計特殊出生率(TFR)が低く出るのですか?
    「合計特殊出生率(TFR:Total Fertility Rate)」の分母である女性人口には未婚の人も含まれるため、人口移動により率は大きく変動します。東京都をはじめとした都市部では、晩婚・晩産の傾向があることに加え、就学や就職により未婚女性が流入するため、合計特殊出生率が低く出る傾向があります。

    一方で、東京都の「出生率(全人口千人当たりの出生数)」と「有配偶出生率(結婚している15~49歳の女性千人当たりの出生数)」は全国および46道府県に比べて高く、同じ「出生率」でも見え方が異なります。少子化の状況を正しく理解するためには、地域の特性を踏まえ、様々な指標の中身を多面的に見ていくことが重要です。
出生率に関する国の指標
  1. 東京都は全国と比較して少子化が進行しているというのは本当ですか?
    2024年の出生数は、全国・都ともに前年から減少し、過去最少を更新しました。全国は、引き続き大きく減少している一方で、都の減少ペースにはブレーキがかかりつつあります。
出生数の推移の図
また、2005年と2022年の出生数を都道府県で比較すると、全国と比べて都の減少率は小さいです。20・30代人口当たりの出生数を計算して推移を比べてみると、全国が減少している一方、東京都は増加しています。
出生数の減少率の図
20、30代人口当たり出生数の推移
  1. 東京都だけに若者(特に女性)が集中しているというのは本当ですか?
    20代の若者たちが都市圏に移動する理由は就職や進学がほとんどであり、各地域で20代の若者が大都市に集まっています。

    東京都の転出入状況について年代別のデータを見てみると、人口移動の規模は20代が大きく、就職等の大きなライフイベントを迎えて、若者たちのダイナミックな人口移動が起きていることが分かります。

    また、最新のデータ(2024年)で20代の若者の状況を見てみると、都への転入超過数に、男女差はほぼありません。 各地域から大都市への20代の若者の転入は、都市によって違いがありますが、女性が多い傾向です。地方に若い女性が少ないと言われる要因の一つとして、各地域から大都市に若い女性が集まっていることも考えられます。
東京都の転出入状況等の図
東京都への転入超過数等の図
  1. 東京都への転入者はどこの道府県から来て、転出者はどこの道府県に行くのが多いのですか?
    東京都への 20代の転入者数トップ3は、1位:神奈川県4.2万人 (17.5%)、2位:埼玉県3.3万人 (13.8%)、3位:千葉県2.8万人 (11.5%)で、近隣3県で約4割を占めています。

    東京都からの30代の転出者数トップ3は、1位:神奈川県 2.2万人 (24.7%)、2位:埼玉県 1.8万人 (19.8%)、千葉県 1.3万人 (14.8%)で、近隣3県で約6割を占めています。

    就職等のために転入した若者が、ライフイベント等により近隣県に転出し、東京圏(1都3県)として巨大な経済圏を形成しています
東京都への転入者等の図

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子供政策連携室 総合推進部 連携推進課
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